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ピロリ菌の除菌で守る あなたの胃と未来

まずは、知ること・調べること・治すこと。

ピロリ菌は、日本人の多くが感染していると言われる胃の中の細菌で、慢性胃炎や胃がんの大きな原因のひとつです。
当院では、胃内視鏡による診断から感染検査、除菌治療、そして除菌効果の確認までを保険診療で一貫して行っています。
「症状がないから」と油断せず、40歳を過ぎたら一度チェックしてみませんか?
早期の検査と治療が、将来の胃がん予防につながります。

ピロリ菌感染と除菌治療について

ピロリ菌とは?

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に生息する細菌で、慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんの原因とされており、日本人の胃がん予防において非常に重要なターゲットです。


当院での検査と治療の流れ

① 胃内視鏡検査(保険適用の前提条件)

まずは胃カメラによって、慢性胃炎(萎縮性胃炎)の有無を確認します。保険診療でピロリ菌検査・除菌治療を行うには、この内視鏡検査が必須です。

② ピロリ菌感染検査

慢性胃炎が確認された場合、ピロリ菌感染の有無を以下の方法で調べます。

    • 尿素呼気試験(UBT)
    • 抗体検査(血液または尿)


    ③ 除菌治療(1次除菌)

    使用薬剤(代表的な例)※1週間服用

    • タケキャブ(ボノプラザン)20mg:胃酸の分泌を強力に抑える薬 … 1日2回
    • クラリスロマイシン(クラリス)200mg または 400mg:抗生物質 … 1日2回
    • アモキシシリン(アモリン)750mg:抗生物質 … 1日2回

    服用は毎日朝・夕の食後7日間連続で行います。途中で中断しないようご注意ください。

    副作用について

    下痢、軟便、味覚異常、発疹、腹部不快感などがありますが、大半は軽度で自然軽快します。重篤な副作用が出た場合は、速やかに受診してください。


    ④ 除菌判定(治療後の確認検査)

    • 除菌終了後4週間以上あけてから、尿素呼気試験(UBT)を実施します。
       ※これ以前に検査をすると、薬の影響で“偽陰性”になる可能性があります。
    • 判定方法:陽性であれば除菌失敗、陰性であれば成功と診断します。


    ⑤ 2次除菌(1次除菌が無効だった場合)

    1次除菌が失敗した場合、別の抗生物質に変更して2次除菌を行います。

    • ボノプラザン20mg … 1日2回
    • メトロニダゾール250mg … 1日2回
    • アモキシシリン750mg … 1日2回

    こちらも7日間服用後、同様に4週間以上経過してから呼気試験で効果判定を行います。


    スケジュールまとめ

    ステップ 内容 タイミング
    初回診察 胃カメラで慢性胃炎の有無を確認 受診初日
    感染検査 内視鏡所見に応じてピロリ菌検査 同日または後日
    除菌開始 1週間の薬の服用開始(朝・夕の食後) 診断から数日以内
    除菌終了 服薬終了 除菌開始から7日目
    判定検査 呼気試験で除菌効果を確認 除菌終了から4週間以上後
    再除菌(必要時) 2次除菌(別の抗菌薬を使用) 判定結果が「陽性」の場合


    注意事項

    • 市販の胃薬や抗生物質を自己判断で使用しないでください。
    • 除菌後も胃がんのリスクがゼロになるわけではないため、1〜2年に1回の内視鏡検査を継続しましょう。


    ご予約・ご相談

    ピロリ菌の検査や除菌治療をご希望の方は、当院までお気軽にご相談ください。
    WEB予約も可能です。